村田英雄 名曲集

村田英雄 村田英雄 名曲集歌詞
1.人生劇場

作詞:佐藤惣之助
作曲:古賀政男

やると思えば どこまでやるさ
それが男の 魂じゃないか
義理がすたれば この世は闇だ
なまじとめるな 夜の雨

あんな女に 未練はないが
なぜか涙が 流れてならぬ
男ごころは 男でなけりゃ
解るものかと あきらめた

時世時節(ときよじせつ)は 変ろとままよ
吉良の仁吉は 男じゃないか
おれも生きたや 仁吉のように
義理と人情の この世界


2.人生峠

作詞:宮原哲夫
作曲:小松原てるを

ひとつ越えれば またひとつ
つづく浮世の なみだ坂
負けて泣いてりゃ 突き落される
無情谷間の 無情谷間の
人生峠

おまえいりゃこそ この俺も
耐えてしのんだ いばら道
目から血を出す 口惜さつらさ
他人は知るまい 他人は知るまい
人生峠

風よ吹雪よ 吹き荒れろ
冬は必ず春となる
それを信じて 二人で生きる
愛の花咲け 愛の花咲け
人生峠


3.なみだ坂

作詞:松本礼児
作曲:むらさき幸

人の世の悲しみに 負けて生きるより
力合わせて二人で 歩いて行かないか
細いうなじの ほつれ毛さえも
胸をしめつける
辛い過去なら 誰でもあるさ
泣くがいい 泣くがいい
涙が涸れるまで

お前さえよかったら こんな俺だけど
ついておいでよ この手をしっかり握りしめ
言葉少なに うつむく頬に
浮かぶ泣きボクロ
生きてりゃこそ 明日もあるさ
泣くがいい 泣くがいい
涙が涸れるまで

一人では果てしない 遠い道のりも
心重ねてたどれば 幸せ見えてくる
やせてやつれた お前の肩を
濡らす涙雨
生命かけても 守ってやるさ
泣くがいい 泣くがいい
涙が涸れるまで


4.無法松の一生~度胸千両入り~

作詞:吉野夫二郎
作曲:古賀政男

小倉生まれで 玄海育ち
口も荒いが 気も荒い
無法一代 涙を捨てて
度胸千両で 生きる身の
男一代 無法松

空にひびいた あの音は
たたく太鼓の 勇駒
山車の竹笹 堤灯は
赤い灯に ゆれて行く
今日は祇園の 夏祭り
揃いの浴衣の 若い衆は
綱を引出し 音頭とる
玄海灘の 風うけて
ばちがはげしく 右左
小倉名代は 無法松
度胸千両の あばれうち

泣くな嘆くな 男じゃないか
どうせ実らぬ 恋じゃもの
愚痴や未練は 玄海灘に
捨てて太鼓の 乱れ打ち
夢も通えよ 女男(みょうと)波


5.夫婦春秋

作詞:関沢新一
作曲:市川昭介

ついて来いとは 言わぬのに
だまってあとから ついて来た
俺が二十で お前が十九
さげた手鍋の その中にゃ
明日のめしさえ
なかったなァ お前

ぐちも涙も こぼさずに
貧乏おはこと 笑ってた
そんな強気の お前がいちど
やっと俺らに 陽がさした
あの日なみだを
こぼしたなァ お前

九尺二間が 振り出しで
胸つき八丁の 道ばかり
それが夫婦と 軽くは言うが
俺とお前で 苦労した
花は大事に
咲かそうなァ お前


6.花と竜

作詞:村田英雄
作曲:村田英雄

波も荒けりゃ 心も荒い
度胸ひとつの 玄海男
恋も未練も 波間に捨てる
それが男さ それが男さ
花と竜

ごんぞ稼業で 生きぬく俺は
どんな苦労も 承知の上だ
胸を叩いて 青空にらむ
それが男さ それが男さ
花と竜

竜の彫りもの 伊達ではないぞ
命すて身の 若松みなと
俺の死に場所 ここだと決めた
それが男さ それが男さ
花と竜


7.男の一生

作詞:賀川幸生
作曲:賀川幸生

(セリフ)おまんら なめたらいかんぜよ

土佐のいごっそ 黒潮育ち
意地を通した 男伊達
酒と女にゃ 目がないけれど
折目筋目は きっちりつける
男一生 俺は行く
(セリフ)花火はまっこときれいやのう
パット咲いて パット散りよう
ほんまに 男の姿にようにちょうあョ

顔で笑って 心で泣いて
吐いたツバなら 呑みこめぬ
馬鹿じゃ出来ない 利口じゃ出来ぬ
中途半端じゃ 尚更出来ぬ
これが男の 生きる道
(セリフ)母ちゃんなんで早よう 死んでしもうたがや
今日の花嫁姿 まっこときれいやったぜよ
これでわしも安心して おまんのとこへいけるらあよ

嫁ぐ娘の 花嫁姿
俺の淋しい 祝い酒
暴れ者でも 吾が子を思う
親の心は 誰でも同じ
泣くなほえるな 土佐の海


8.夫婦酒

作詞:はぞのなな
作曲:岡千秋

苦労をかけたな お前には
泣かされましたよ あんたには
浮世波風 くぐりぬけ
やっとつかんだ しあわせを
しみじみ味わう 夫婦酒
夫婦酒

目と目で話ができるには
五年はかかると いうけれど
着のみ着のまま 身を寄せて
夢をたよりの 幾月日
おもい出涙の 夫婦酒
夫婦酒

よろしく頼むよ これからも
なんです今更 水くさい
何はなくとも 思いやり
胸でやさしく あたためて
今夜は飲もうよ 夫婦酒
夫婦酒


9.男の祈り

作詞:松本礼児
作曲:山田太郎

昔気質の 気難し屋も
ひとり芝居じゃ 意地さえはれぬ
苦労ばかりの 生涯を閉じた
おまえがいとしい 懐しい
今日も手酌の 迷い酒
涙もろとも 流し込む

愚痴のひとつも こぼしもせずに
俺を支えて 四十と余年
涙ばかりの 一生を終えた
女の舞台の 役まわり
せめて会いたや 夢まくら
夜の長さが 身にしみる

川のながれを せき止めたとて
人の運命は この手に負えぬ
辿りつきたい おまえのもとに
魂を重ねて 眠るため
俺はしばらく 此処に居る
風に吹かれて 此処にいる


10.あゝ万次郎

作詞:賀川幸星
作曲:賀川幸星

怒涛逆巻く 足摺岬
海で育った いごっそう
父は亡くとも 泣くもんか
負けるもんかの 男の気概
土佐は清水の 快男子
あゝ中の浜 万次郎

流れ流され 南海孤島
耐えて忍んだ ど根性
着いた港は フェアーヘブン
ジョンと呼ばれて アメリカ生活
越えて七つの 海を行く
あゝ中の浜 万次郎

目には手ぬぐい 押しあてながら
逢えて嬉しと 泣いた母
十と一年 十ヶ月
苦労かけたと お袋さんに
詫びる男の 目に涙
あゝ中の浜 万次郎